「最近、床がミシッと沈む」「玄関に羽のある虫がいた」「壁際に木くずのようなものが落ちている」
そんな小さな異変に、心当たりはありませんか?
もしかするとそれ、シロアリ被害のサインかもしれません。
シロアリは人目につきにくい床下や柱の内部で、気づかないうちに家の大切な構造を食い荒らしていく害虫です。しかも、見つけたときにはすでに被害が進行していて、修繕費が100万円を超えるケースも少なくありません。とはいえ、「これって本当にシロアリなのか」「ただのクロアリじゃないのか」と判断に迷うのも自然なことだと思います。
本記事では、そんなあなたのために、羽アリや木くずの見分け方・シロアリの具体的なチェック方法・他の虫との違い・業者に相談すべき判断基準をわかりやすくまとめました。
たった1匹の羽アリが、家全体の劣化につながることもあります。不安を感じた“今このタイミング”が、家を守る最初の一歩です。
こんな症状に心当たりがあれば要注意!
「これってシロアリかも…?」と不安を感じたときは、まず家の中や周辺にシロアリ被害の“サイン”がないかチェックしてみましょう。以下のような現象に一つでも心当たりがあれば、注意が必要です。
床がきしむ、沈む感覚がある
普段通りに歩いているのに「床がミシミシ鳴る」「一部がへこんだような感覚がある」という場合は、床下の木材がシロアリに食われて空洞化している可能性があります。
特に、築10年以上の住宅や過去に防蟻処理をしていない家でよく見られる傾向です。初期段階では見た目の変化がないため、気づきにくいのがシロアリの怖いところです。
羽アリを見かけたけど、種類が分からない
春から夏にかけて、家の中やベランダに羽アリが飛んでくることがあります。これはシロアリの繁殖期(4月〜7月)によく見られる現象で、特に注意すべきポイントです。
ここで参考になるのが、以下のようなX(旧Twitter)の実例投稿です。
なお、黒っぽくくびれのある羽アリはクロアリ、胴体が寸胴で白っぽいのはシロアリです。羽の長さや動きにも特徴がありますが、素人判断は難しいので、この段階で専門業者に写真を見せて相談するのも賢明です。
業者でもないとパッと見てわからないですよね。
シロアリかどうかを判断する3つのチェックポイント
「羽アリを見かけた」「壁に小さな穴がある」などの異変に気づいても、それが本当にシロアリなのかは簡単には判断できません。ここでは、ご自宅で簡単に確認できる3つのポイントをご紹介します。
このチェックを行うだけでも、ある程度の目安がつき、早めの対応が可能になります。
羽アリの「色・時期・動き」を確認しよう
羽アリを見かけたとき、「これはクロアリなのか、シロアリなのか」だけでなく、どの種類のシロアリかによっても対処方法が変わります。日本でよく見られる主なシロアリは次の3種です。以下に、それぞれの特徴を比較した表をまとめました。
種類 | 色・大きさ | 群飛の時期 | 特徴と生息場所 |
---|---|---|---|
ヤマトシロアリ | 黒褐色、4〜7mm程度 | 4月~5月の昼間 | 本州以南に分布。湿った木材を好む。 |
イエシロアリ | 黄褐色、7〜9mm程度 | 6月~7月の夜 | 集団行動が活発。加害力が強く、広範囲に被害が出る。 |
アメリカカンザイシロアリ | 黒褐色、5〜7mm程度 | 6月~9月の日中 | 乾いた木材も加害。輸入家具や屋根裏に多い。 |
ヤマトシロアリは最も一般的で、梅雨前に群飛を始めます。一方で、イエシロアリは夜間に光に集まりやすく、発見が遅れると広範囲に被害が及ぶ厄介な種です。特に注意したいのがアメリカカンザイシロアリ。これは乾燥した木材でも生息できるうえ、気づきにくく再発もしやすいため、少しでも怪しい虫を見かけたら、専門業者に画像を見せて判断してもらうのがおすすめです。
特に5月の夕方〜夜に室内照明に集まるように飛ぶ羽アリは、ヤマトシロアリの可能性が高いです。スマホで撮影して業者に見せるだけでも判断材料になります。
蟻道(ぎどう)があるか床下や壁際を調べる
「蟻道(ぎどう)」とは、シロアリが外気や光を避けるために作る土のトンネル状の通路です。床下、基礎、壁の隅、玄関枠の裏などに現れることがあります。
以下の場所をチェックしましょう。
- 基礎のコンクリートと土の境目
- 玄関の框(かまち)や土台付近
- 押し入れの床下点検口
細い土の筋のようなものが這うようについていたら、それはまさに蟻道です。蟻道はシロアリの活動痕跡であり、確定的な被害サインです。見つけた場合、壊さずそのままの状態で業者に見せると、調査がスムーズに進みます。
木材の中がスカスカになっていないか確認
シロアリは木材の内部から静かに食い進めていくため、表面からは気づかないことがよくあります。しかし、次の方法を使えば、被害の有無をある程度セルフチェックできます。
✅ チェック方法
・ドライバーや金属棒で柱や床を軽く叩いてみる
・「コンコン」と軽く響くような音がする場合、内部が空洞化している可能性あり
・通常の木材なら「ゴツゴツ」と詰まった音が返る
また、以下のような見た目もシロアリ被害の典型です。
- 柱の表面がふやけていたり、波打っている
- 指で押すとへこむ
- 表面の塗装が浮いている、または剥がれている
これらはすべて「シロアリによって木材の構造が損傷しているサイン」です。特に和室や玄関の柱、風呂場の出入り口まわりなど、湿気が多い場所でよく見られます。もし該当する点が一つでもあれば、すぐに専門業者に無料調査を依頼するのがベストです。放置している間に、さらに家の構造が弱ってしまうかもしれません。
他の害虫との違い|間違いやすい虫と比較!
「これってシロアリ?」と感じても、実際には別の害虫だったというケースも少なくありません。特にクロアリ・チャタテムシ・ダニなどとの見分けがつかないという声は多く、判断を誤ると対処が遅れ、シロアリ被害が深刻化する可能性もあります。
ここでは、間違いやすい害虫の特徴とシロアリとの違いを具体的に見ていきましょう。
クロアリとの違いは「くびれ」と「羽の長さ」
羽アリを見たとき、**最もよく間違えられるのがクロアリ(黒アリ)**です。実際、見た目は似ているものの、決定的な違いがいくつかあります。
見分けポイント | シロアリ | クロアリ |
---|---|---|
体の形 | くびれがなく寸胴 | 明確なくびれあり |
羽の形 | 前羽と後羽がほぼ同じ長さ | 前羽の方が長く後羽は短め |
羽の付き方 | 羽が4枚ともほぼ同じ大きさ | 羽のサイズに差がある |
体色 | 白っぽい、または薄茶色 | 黒くてツヤがある |
行動パターン | 湿った木材や家屋内に集団で潜む | 主に屋外で単独・列をなして行動 |
特に体のくびれと羽の比率を見れば、ある程度の見分けが可能です。ただし動きが早いため、スマホで動画を撮っておくと、後でじっくり判断できます。
ダニ・チャタテムシと間違えるケースも
「小さな虫が布団や窓際にたくさんいた」という場合、シロアリではなくダニやチャタテムシの可能性もあります。
よくある間違いポイント
- チャタテムシ:0.5mm〜1mmほどの白っぽい虫。古い本・カビ・湿気の多い場所に多い。刺さないが不快。
- ダニ:噛まれたり刺されたりして「赤く腫れる」「かゆみが出る」といった症状がある。
これらはシロアリとはまったく種類が異なるため、人への直接的な害はあっても、木材への影響はほぼありません。つまり、「木くずが落ちている」「柱に穴がある」といった“構造物の異常”があるかどうかが判断のカギになります。
判断に迷ったらプロに相談を!早めの対処がカギ
「シロアリかもしれないけど、まだ確信が持てない」「業者に連絡するのは少しハードルが高い」
そう感じる方は少なくありません。しかし、シロアリは発見が遅れるほど被害が広がる虫です。
疑わしい時点で専門業者に相談しておくことが、最も安全で確実な方法です。
無料点検・調査ができる業者もある
最近では、「無料での現地調査」や「0円見積もり」を行っている優良業者が増えています。以下のようなサービス内容をチェックしましょう:
サービス内容 | 内容 |
---|---|
現地無料調査 | 床下や壁内部などのシロアリの有無をプロがチェック |
写真付き報告書 | 実際の被害箇所を画像で見せてくれる |
無理な営業の禁止明記 | 契約を急がせない姿勢をHPに明記している |
再発保証あり | 1年~5年の保証期間を設けている業者もある |
シロアリ業者のなかには、強引な営業をする会社もあります。「相談だけでもOK」や「キャンセル無料」と書かれているかどうかもチェックポイントです。
放置すると修繕費100万円超えも!?
見つけたときは「小さな虫がいるだけ」と思っても、シロアリは静かに、そして確実に家の土台を蝕んでいきます。
以下は、被害を放置した結果としてよくある例です。
- 床が抜ける/玄関ドアが閉まらなくなる
- 柱の根元が腐り、家の傾きが発生
- 修繕・補強工事で100万円〜200万円以上の費用がかかることも
駆除費用は範囲に対していくらかは定められている業者が多いですが、修繕費用については被害状況により異なります。
実際、「もっと早く相談していれば…」という後悔の声は多く寄せられています。
小さな違和感こそ、早期発見のチャンス。不安を感じた時点で無料相談を受けておけば、結果的に安心・安全・低コストにつながります。
まとめ|「これってシロアリ?」と感じたら迷わずチェック&相談を!
羽アリの出現、木くずのようなゴミ、床のきしみ——これらはすべて、シロアリ被害のサインかもしれません。とくに「これってもしかして…?」と違和感を覚えたときこそ、被害が広がる前の貴重な早期発見のチャンスです。
本記事で紹介したセルフチェックを試すことで、ある程度の目安はつかめますが、シロアリは見えない場所で静かに進行する害虫です。
不安を感じたら、プロによる無料点検を受けることが最も安心で確実な対策といえるでしょう。
✅ この記事の要点まとめ
- 羽アリの色・形・飛ぶ時期はシロアリ判定の重要なヒント
- 蟻道やスカスカの木材は明確な被害サイン
- クロアリ・チャタテムシなどとの見分けも大切
- 少しでも不安があるなら、無料点検を活用するのがベスト