「夜中に天井からカサカサ音がする…」「キッチンに黒いフンのようなものがあった」
そんな小さな異変に気づいたとき、ふと頭をよぎるのが「もしかして、ネズミ…?」という不安ではないでしょうか。
実はネズミは、どこにでも現れるわけではありません。
出やすい家には共通の特徴があり、侵入のリスクは家の構造や生活習慣によって高まります。
本記事では、「ネズミが出やすい家」の5つの特徴をはじめ、自宅でできるセルフチェックの方法、そして今日から始められる簡単な予防対策まで、初心者の方にもわかりやすく解説します。
「まさかうちが…」と後悔する前に、この記事を読んで早めの対策を始めましょう。
もしかしてネズミ!?まずは気づきやすいサインをチェック

「もしかして、これってネズミ…?」と不安を感じたら、まずはご自宅に“ネズミの痕跡”がないか確認してみましょう。
以下のような兆候が見られる場合は、すでに侵入されている可能性があります。
天井や壁の中から「カサカサ」音がする
夜中や早朝など、家の中が静かな時間帯に「カサカサ」「トタトタ」といった音が聞こえる場合は要注意です。
これは天井裏や壁の中をネズミが走り回っている音かもしれません。
特に多いのが以下のようなケースです。
住宅の構造や築年数にもよりますが、木造住宅で築20年以上の家ではよく見られる現象です。
音が続くようなら、録音アプリやICレコーダーで記録し、調査の参考にするのもおすすめです。
小さなフン・かじられた跡を見つけたら要注意
ネズミのフンは、長さ5〜10mm程度で黒く細長い形状をしています。
キッチンや食品棚、家具の隙間などに落ちていることが多いです。
また、次のような“かじり跡”にも要注意です。
ネズミは歯が一生伸び続ける動物のため、硬いものをかじって歯を削る習性があります。
かじり跡やフンが複数箇所で見られる場合は、すでに巣を作っている可能性もあります。
台所やゴミ箱周辺が荒らされる
ネズミは食べ物のニオイに非常に敏感で、特に台所やゴミ箱まわりに集まりやすい傾向があります。
以下のような変化が見られたら要注意です。
ネズミは夜行性のため、人が寝ている深夜に活動することが多く、朝起きて初めて荒らされたことに気づくケースが多いです。
また、ゴミ箱をフタなしで置いていたり、シンク下の収納に食品をそのまま置いていたりすると、格好のエサ場になってしまいます。
清潔に保つことはもちろん、食品やゴミの保管方法を見直すことも予防の第一歩です。
台所やゴミ回りをきれいにすることでネズミ対策にもなりますし、ゴキブリ対策にもなります。
ネズミが出やすい家の特徴5選【当てはまったら注意】
ネズミはどんな家にでも現れるわけではありません。実は、ネズミにとって「住みやすい家」にはいくつかの共通点があります。
以下に当てはまる場合は、すでに侵入されているか、今後される可能性が高いため、早めの対策が必要です。
① 古い木造住宅や築年数が古い家
築年数が古くなると、家の構造にゆるみやひび割れが生じやすくなり、ネズミの侵入口が増える傾向があります。
特に築20年以上の木造住宅では、以下のような理由でネズミのリスクが高まります。
- 経年劣化によるすき間やひび割れができやすい
- 天井裏や床下が広く、ネズミの通り道になりやすい
- 昔の家は「ネズミ返し」などの施工が甘いケースもある
実際、ネズミ被害の相談件数は築30年以上の家で最も多いという調査結果もあります。
② 壁や床にすき間・通気口が多い
ネズミはわずか1.5cmのすき間があれば侵入可能と言われています。
配管の通し口や通気口、エアコンのホース穴など、ほんのわずかな穴からでも出入りできます。
チェックすべき代表的なポイント
チェック箇所 | よくある侵入口の例 |
---|---|
外壁まわり | 通気口・換気口・水道管の隙間 |
床下 | 基礎のひび割れ・換気口の網の劣化 |
屋根裏(天井裏) | 屋根と壁の間、軒天の割れ目 |
室内設備まわり | エアコン配管の通し口・キッチン下の排水管 |
特に「通気口の金網が破れている」「パテで埋めた隙間が劣化している」などの場合は、ネズミが出入りしている可能性大です。
③ 食べ物が出しっぱなし・ゴミの管理が甘い
ネズミの最大の目的は「エサ」です。
つまり、食べ物がいつでも手に入る家は狙われやすいということです。
たとえば、以下のような状態は要注意です。
- 食卓にお菓子やパンなどが出しっぱなし
- 食品棚に密閉されていない食品がある
- フタのないゴミ箱を使っている
- 食べ終えた皿を流しに放置している
ネズミはパンや米、小麦粉、チョコレートなど人間の食べ物全般が大好物です。
とくに匂いの強いものには敏感で、わずかなニオイでも寄ってきます。
また、ゴミの中にも食べ残しがあると、それもエサになってしまいます。
「一晩くらいなら平気」と思っているうちに侵入を許してしまうこともあるため注意が必要です。
④ ペットの餌や水を置きっぱなしにしている
犬や猫などのペットを飼っているご家庭では、ペットフードがネズミを呼び寄せる原因になることがあります。
とくに以下のような点に心当たりがある場合は要注意です。
- ペットのごはん皿を一晩そのままにしている
- ドライフードの袋を開封したまま床に置いている
- ケージまわりにこぼれた餌を放置している
ネズミはペットの餌も「立派なごちそう」として認識します。
さらに、水分補給のためにペット用の水皿にも寄ってくることがあります。
夜間の間にペットフードを漁られていると、愛犬や愛猫の健康にも悪影響が出る可能性があるため、夜は必ず片づけることが大切です。
⑤ 空き部屋・使っていない屋根裏がある家
ネズミは人の目につかない場所を好みます。
そのため、空き部屋や長期間使っていない屋根裏などは、絶好の住みかになってしまいます。
次のような環境は、ネズミにとって非常に居心地が良いとされています。
- 屋根裏が断熱材でフカフカしている
- 物置部屋が暗く、荷物が乱雑に積まれている
- しばらく開けていない納戸や床下収納がある
とくに、屋根裏は外からの侵入口とつながっていることが多いため、巣作りの最初の拠点になりやすいです。
使っていない部屋でも、定期的に掃除や換気を行い、ネズミにとって快適な空間にしないことが予防の第一歩です。
放置するとどうなる?ネズミ被害の深刻さは別記事で解説!
ネズミを放っておくと、「電気配線のかじり」「糞尿による悪臭」「健康被害」など、思わぬトラブルに発展するおそれがあります。
特に繁殖スピードの早さは要注意です。
👇 被害事例や放置リスクの詳細はこちらの記事で詳しく解説しています。
🔗【関連記事】ネズミを放置するとどうなる?
あなたの家は大丈夫?今すぐできるセルフチェック

「うちは大丈夫」と思っていても、知らないうちにネズミの侵入口や巣作りの環境が整っていることはよくあります。
ここでは、今すぐ自分で確認できるチェックポイントをご紹介します。
侵入口チェックリスト(外壁、換気口、配管まわり)
ネズミは、わずか1.5cm程度のすき間があれば体を通して侵入できます。
家の内外を一周して、以下のような場所にすき間がないか確認してみましょう。
🔍 侵入口になりやすい場所リスト
チェック場所 | よくあるリスク |
---|---|
外壁まわり | 通気口の金網が破れている、隙間が空いている |
配管の通し口 | 給湯器・エアコンの配管まわりに穴がある |
床下・基礎部分 | 通風口が壊れている、基礎にヒビがある |
屋根まわり | 軒下や屋根と壁のすき間が空いている |
室内(キッチンまわり) | シンク下の排水管と壁のすき間 |
ティッシュが通るすき間はネズミも通れるという目安を持っておくとわかりやすいです。
また、古いパテや劣化した防鼠材(ぼうそざい)が使われていないかも要チェックです。
ネズミが好む環境になっていないか確認しよう
侵入口がなくても、「ネズミにとって住みやすい環境」が家の中にあると、住み着かれるリスクが高まります。
次のような点も合わせてチェックしてみてください。
✅ ネズミが好む条件チェック
- 食べ物が出しっぱなしになっている
- ゴミ箱にフタがない、袋が破れている
- ペットフードを床に置いたままにしている
- 空き部屋や屋根裏を数ヶ月以上開けていない
- 古新聞やダンボールを積みっぱなしにしている(巣材になります)
特にダンボールや布、断熱材は巣の材料に使われやすいため、物置部屋や押し入れなどにも注意が必要です。
ネズミを寄せつけない!今日からできる簡単な予防対策

ネズミの侵入を防ぐためには、「住みにくい環境をつくること」が基本です。
ここでは、特別な道具がなくても今日から始められる予防対策を3つに分けてご紹介します。
食べ物は密閉保管&ゴミはしっかり封を
ネズミは、わずかなニオイにも反応し、エサを探して家に入り込みます。
そのため、食べ物やゴミの管理を徹底することが最大の予防になります。
✅ 今日からできる工夫
- 米びつや小麦粉などは密閉容器に移し替える
- お菓子・パン類もジッパー付き袋に収納
- 食べ終わった食器はすぐに片付けて洗う
- ゴミ箱には必ずフタをつけ、袋は二重に
- 生ゴミはできるだけ毎日処分
特に夜間に出しっぱなしの食べ物は、ネズミを呼び寄せる最大の原因になるため注意が必要です。
隙間はテープや金網で塞いで侵入を防ぐ
ネズミは体が柔らかく、わずかなすき間からでも侵入できます。
侵入口となりそうな箇所は「見つけたらすぐふさぐ」のが鉄則です。
🔧 簡単にできるふさぎ方
侵入口の例 | 応急対策 |
---|---|
配管まわりのすき間 | アルミテープ・配管用パテで埋める |
通気口や換気口の破れ | ステンレス製の金網でカバー |
屋根裏や軒下のすき間 | 市販の防鼠パテやパンチングメタルで補修 |
100均でも手に入る防鼠シートや防鼠テープを活用すれば、DIYでも十分に対策可能です。
超音波・忌避剤などの便利グッズも活用しよう
最近では、手軽に使える**「ネズミよけグッズ」**も多く販売されています。
物理的な対策とあわせて使うことで、ネズミが寄りつきにくい環境づくりができます。
ただし、グッズだけでは侵入を完全に防げないこともあるため、物理的なすき間ふさぎと組み合わせるのが効果的です。
これらの対策はコストも手間もそれほどかからず、今日からすぐに始められるものばかりです。
「まだ大丈夫」と思わずに、早めの対応で被害を未然に防ぎましょう。
ネズミ駆除の費用についてはこちらで解説しています。
それでも出るなら?専門業者に相談すべきサインとは
「しっかり対策したのに、またネズミが出た…」という場合は、すでに被害が進行している可能性があります。
特に以下のようなサインがある場合は、早めに専門の駆除業者へ相談することをおすすめします。
何度も出る/複数の部屋で音や痕跡がある
ネズミが短期間に何度も出没する、複数の部屋で音がする場合、すでに家の中で巣を作られているおそれがあります。
✅ こんなケースは要注意
- 数日おきに「カサカサ音」が聞こえる
- フンやかじり跡があちこちに見られる
- 捕まえてもすぐに別のネズミが現れる
ネズミは1匹いれば数匹~数十匹がいる可能性があるため、見かけた数で油断しないことが大切です。
自力では限界…繁殖している可能性も
市販グッズやDIY対策をしても改善しない場合、家の構造に入り込まれていたり、すでに繁殖している可能性があります。
ネズミの繁殖スピードは非常に速く、例えばドブネズミの場合
- 1回の出産で6〜10匹
- 年に5〜10回出産
- 年間で数十匹に増えることも
「少しの音だけだから…」と放置していると、あっという間に手がつけられない状態になることも珍しくありません。
無料で見積もりできる業者もあるので早めの相談が吉
「業者に相談するのは大げさでは?」とためらう方も多いですが、最近は無料で調査・見積もりをしてくれる業者も増えています。
早めにプロに相談することで、被害の拡大を防ぎ、結果的に費用も抑えられるケースが多いです。
> 🔗【関連記事】ネズミ駆除は自分でできる?DIYと業者の違いを徹底比較!最終的におすすめなのは?
まとめ|ネズミが出やすい家の特徴を知って早めの対策を!
ネズミは、「静かで、すき間が多く、エサがある家」を好んで住みつきます。
特に、築年数が古い木造住宅や、食品・ゴミの管理が甘い家は狙われやすいため注意が必要です。
今回ご紹介した「ネズミが出やすい家の5つの特徴」に当てはまる場合は、早めに対策を取ることで被害を未然に防げます。
「うちも危ないかも…」と思った今が、対策を始めるベストタイミングです。
まずはセルフチェックで家の状況を確認し、被害が広がる前に行動しましょう。