「30坪の家でシロアリ駆除、いくらが妥当でしょうか?」
“1坪5,000円~”や“保証付き”の言葉を信じて依頼した結果、追加薬剤8万円・保証延長料5万円とあとから思わぬ請求が発生するケースは少なくありません。相場を知らずに契約してしまうと、平均より10〜15万円も高く支払ってしまう例もあるのです。
シロアリ駆除費用は、被害の範囲・工法(薬剤/ベイト/バリア)・建物構造・保証期間などで大きく上下します。同じ住宅でも業者選びで 10万円以上の差 が出ることも珍しくありません。
実は、シロアリ駆除の費用は、被害の程度・工法・建物の構造・保証の有無などで大きく変動します。同じ家でも、選ぶ業者によって10万円以上の差が出ることも。
この記事では、1㎡・1坪あたりの料金相場や、工法別・保証別の価格帯、実際にかかった費用の事例をもとに、「費用で失敗しないためのチェックポイント」まで丁寧に解説しています。
あとで後悔しないためにも、まずはこの記事で“費用の落とし穴”をしっかり把握しておきましょう。
シロアリ駆除の費用はどれくらい?全体の相場感を解説

シロアリ駆除を検討するうえで、最も気になるのが「実際の費用はいくらかかるのか?」という点ではないでしょうか。結論から言うと、被害の程度や工法、建物の構造によって料金は大きく異なります。
ここではまず、全体の相場観を把握できるように、坪単価と総額の目安をご紹介します。
坪単価と総額の目安|木造住宅の場合の例
シロアリ駆除の費用は、1坪あたり4,000円〜10,000円が一般的な相場です。住宅の構造や被害の程度によっても変わりますが、木造住宅の場合はこの範囲に収まるケースが多く見られます。なお、1㎡(平米)あたりで換算すると、およそ1,300円〜3,000円前後が目安になります。
以下は、坪単価6,000円・8,000円・10,000円と設定した場合の、建物の広さごとの費用目安です。
建物の広さ | 坪単価6,000円の費用 | 坪単価8,000円の費用 | 坪単価10,000円の費用 |
---|---|---|---|
20坪(約66㎡) | 約12万円 | 約16万円 | 約20万円 |
30坪(約99㎡) | 約18万円 | 約24万円 | 約30万円 |
40坪(約132㎡) | 約24万円 | 約32万円 | 約40万円 |
50坪(約165㎡) | 約30万円 | 約40万円 | 約50万円 |
1坪当たりの単価が高くても、その単価に含まれているサービスが多いと結果として安い場合があります。
※上記は概算であり、実際の価格は業者・地域・工法により異なります。
家の広さ・被害状況・地域による価格の変動
料金は「広さ」だけでなく、「シロアリの種類」「被害の範囲」「地域」によっても変わります。
✅ 費用に影響する主な要素
- 家の広さ:坪数が多ければその分薬剤・作業範囲も増え費用アップ
- シロアリの種類:イエシロアリはヤマトシロアリより駆除が難しく、高額になりやすい
- 被害の進行度:構造部分へのダメージが大きいと追加の補修費が発生
- 地域差:都市部では人件費や出張費が加算されやすい
特に、関東や都市部では坪単価が1.2~1.5倍になる傾向があり、地方と比較するとやや割高になるケースもあります。
工法別でどれくらい違う?費用の内訳と特徴
シロアリ駆除にはいくつかの施工方法があり、選ぶ工法によって費用と効果のバランスが大きく異なります。ここでは代表的な3つの工法について、それぞれの特徴と価格帯を詳しく見ていきましょう。
バリア工法(薬剤散布)|低価格だが持続期間に注意

バリア工法とは、建物の基礎周りや床下に薬剤を散布し、シロアリの侵入を防ぐ方法です。費用の目安は、坪単価5,000円〜7,000円程度と比較的安価で、広く普及している定番の工法です。
✅ メリット
- 即効性があり、施工後すぐに効果が出る
- コストが安く、初めての駆除にも向いている
❌ デメリット
- 持続期間はおよそ5年とやや短め
- 散布作業時に若干の薬剤臭や刺激を感じることもある
「ひとまず費用を抑えて様子を見たい」という方には適した工法ですが、再発リスクを完全に排除したい場合は保証付き業者を選ぶことが安心です。
ベイト工法|費用は高めだが安全性・持続性あり

ベイト工法は、シロアリの通り道に薬剤入りのベイト(餌)を設置し、巣ごと根絶を目指す工法です。費用の目安は坪単価9,000円〜12,000円程度で、バリア工法よりも高額になります。
✅ メリット
- 建物に薬剤を直接散布しないため安全性が高い
- 巣を根絶できる可能性があり、再発防止効果も期待できる
- アレルギーやペット・小さな子どもがいる家庭でも安心
❌ デメリット
- 駆除完了までに数週間〜1ヶ月ほどかかることがある
- 設置後の定期点検・モニタリングが必要
コストはかかるものの、「建物への負担を抑えながらじっくり駆除したい」「薬剤に敏感な家族がいる」というケースでは選ばれることが多いです。
その他の特殊工法(加熱・ガスなど)と費用感
一部の業者では、加熱処理や燻蒸処理(ガス)などの特殊工法も提供しています。これらは主にイエシロアリなどの重度被害や、集合住宅・倉庫など広範囲施工に用いられます。
- 加熱処理:80℃程度の熱を加え、シロアリを死滅させる工法
- ガス燻蒸:気密性の高い空間で、薬剤ガスを使って巣全体を駆除
費用は高額で、一式30万円~50万円以上になるケースも。ただし、再発リスクが非常に低く、構造内部の深部まで対応できるため、重症例ではコスパの良い選択肢とも言えます。
このように、工法によって初期費用も維持コストも大きく異なります。「価格だけで選ぶのではなく、自宅の状況や家族構成に合った工法を選ぶ」ことが、失敗しないポイントです。
保証の有無でも価格は変わる|3つの比較ポイント
同じような工法・施工内容でも、「保証があるかどうか」で費用や安心感には大きな差が出ます。
保証は“無料でついてくる”ように見えて、実は費用に含まれていることが多いため、見積もりの中でしっかり確認しておくことが重要です。
ここでは、価格と保証のバランスを見極めるための3つの視点をご紹介します。
保証年数と費用のバランス|5年・10年の違い
業者によって、保証の年数は1年〜10年程度と大きな幅があります。そして、よく「保証は無料」と思われるかもしれませんが、実際にはその分のコストが駆除料金に含まれていると考えるのが正確です。
たとえば、最長10年保証とある場合
- 5年保証付きプラン:20坪で約15万円の場合
- 10年保証付きプラン:20坪で20万円~の場合
このように、総額で保証の期間に差が出るのはよくあることです。
保証費用を“追加オプション”として請求するのではなく、「施工費用に保証を含めたパッケージ価格」として提示されるのが一般的になります。つまり表向きは「無料保証」でも、実際には価格設定の中でカバーされているということになります。
見積の段階で保証期間が何年か確認しておきましょう。
「保証あり」の方がコスパが良いケースとは?
もし保証ありがオプションの場合、費用だけを見れば、保証付きのプランは割高に感じるかもしれません。しかし、再発時の施工費や精神的負担を考慮すれば、むしろコストパフォーマンスが高いと言える場面が多々あります。
特に以下のようなケースでは、保証付きの方が結果的に“安く済む”可能性があります。
- 過去にシロアリ被害に遭っており、再発リスクが高い
- 木造築15年以上の住宅など、再発しやすい構造に住んでいる
- 将来的に家を売却する可能性があり、保証書が資産価値に直結する
また、「保証は無料」とされていても、駆除費に含まれているのが現実です。つまり、保証があるプランの方がやや高めの料金設定になっていることが多く、それが安心感の裏付けになっています。
そのため、「保証付き=高い」と単純に判断するのではなく、万一に備えた“安心の価格”として考えることが大切です。
保証書があると再発時の安心感が違う
保証付きプランの多くでは、「保証書」が発行されます。この保証書があるかないかで、再発時の対応に大きな差が生まれます。
たとえば保証書があると:
- 保証期間内の再発時に無料で再施工してもらえる
- 追加費用なしで点検・補修の相談も可能
- 売却時に建物の「安心材料」として提示できる
一方で、保証がないプランでは、たとえ業者の施工ミスであってもすべて自己負担になる可能性があります。
なお、「無料保証」と書かれていても、あくまで駆除費用の中に含まれているサービスと捉えましょう。つまり、保証書がある=見えないコストをカバーしてくれているということです。
実際にかかった費用は?リアルな施工事例で紹介
「相場はわかったけど、自分の家だといくらになるの?」
そんな疑問を持つ読者にとって、実際の施工事例を知ることは非常に参考になります。
ここでは、建物の種類や被害の程度ごとに、実際にかかった費用と内容を具体的にご紹介します。
30坪木造住宅(被害中程度)|A社の例:15万円+5年保証
築20年の木造戸建てで、床下点検口からヤマトシロアリの被害が確認されたケースです。バリア工法での施工を実施し、坪単価6,000円で費用総額は約18万円(税込)でした。
項目 | 内容 |
---|---|
施工面積 | 約30坪 |
工法 | バリア工法(薬剤散布) |
保証期間 | 5年間保証付き |
再点検 | 年1回の無料点検あり |
費用合計(税込) | 約180,000円 |
保証書も発行され、「再発があった場合は無料で再施工」という内容が明記されていました。初めて業者に依頼したご家庭でしたが、「対応が丁寧で安心できた」と好評です。
築20年マンション(軽微被害)|B社の例:8.8万円・保証5年
マンション1階の専有部分で、木材の一部にシロアリの侵入痕を確認。構造が鉄筋コンクリートのため、床下の被害は限定的でした。
この場合、スポット処理を実施し、費用は約8.8万円(税込)(シロアリ110番の場合)で済んでいます。
項目 | 内容 |
---|---|
施工範囲 | 専有部分(約20坪以下) |
工法 | スポット薬剤処理 |
保証 | 5年 |
作業時間 | 約2時間 |
費用合計(税込) | 約70,000円 |
被害がごく軽微だったため、施工時間も短く、費用も最小限に抑えられました。
戸建て(イエシロアリの重度被害)|C社の例:40万円以上
静岡県の築30年戸建て(40坪)にて、柱内部まで浸食するイエシロアリの被害が発生。早朝から終日かけて、ベイト工法+一部補強工事付きで対応。費用は約47万円(税込)でした。
項目 | 内容 |
---|---|
工法 | ベイト工法+構造補強 |
保証 | 10年保証 |
施工日数 | 2日間(後日のモニタリング含む) |
補修対応 | 被害箇所の木材交換あり |
費用合計(税込) | 約470,000円 |
特にイエシロアリは再発率が高いため、長期保証が必須との判断。補修対応15万円もあり高額になってしまいました。また業者からは「追加施工なしで10年以内の再発は無償対応」と説明を受け、安心して契約されたとのことです。
こうした事例を見ると、費用は単に面積や坪数だけでなく、工法・保証・構造など多くの要素で変動することがよくわかります。そのため、自分の家に近い条件の事例を参考にしつつ、複数業者から見積もりを取ることが最も確実な方法です。
修繕(リフォーム)の有無で費用は大きく変わる|見積もり時に見落としがちな注意点
「駆除だけなら10万円台で済むと思っていたのに、実際の見積もりは40万円以上だった…」
そんな声の多くは、シロアリによる建物被害が進行し、修繕工事が必要になったケースです。
ここでは駆除費用以外にかかる修繕費用についてみていきましょう。
駆除費用と修繕費用は“別物”と考えるべき
シロアリ駆除は基本的に、
- 点検・調査
- 薬剤散布またはベイト設置
- アフター保証
といった作業に対して料金が発生します。1坪いくらと表示されているのはこの費用になります。
一方で、柱や土台、床下の木材がボロボロに食われていた場合は、以下のような「修繕工事」が必要になることがあります。
- 柱や土台の交換・補強
- 床下のベニヤ張り替え
- 雨漏りや湿気による腐朽の修復
- 防湿シートや換気口の追加設置
この修繕費は、軽度でも数万円〜、重度になると10万円〜50万円以上かかることがあります。
見積もりの段階で“修繕の可能性”を聞いておく
多くのトラブルや低評価の口コミは、「駆除だけだと安いと思っていたのに、見積をしてみたら修繕が必要と言われて高額になった」というものです。そのため、見積もりを依頼する際は必ず以下を確認しましょう。
- 修繕は必ず必要なのか
- 修繕内容の判断はいつ・どのようにされるか
- 駆除と修繕を同じ業者に依頼すべきか
特に、駆除業者=工務店ではないことも多いため、「修繕は外注」か「自社施工」かも重要な比較ポイントです。
自社施工の方がおすすめです。
費用面で後悔しないために|見積もり時のチェックポイント
シロアリ駆除は「金額の大小」だけで判断すると、後悔してしまうこともあります。見積もりを取る段階で確認すべきポイントを押さえておくことで、トラブル回避と納得の契約が可能になります。
ここでは、後悔しないために見るべきチェック項目を3つご紹介します。
見積書の内訳を確認するポイント
見積書には「総額」だけでなく、項目ごとの内訳が記載されているかを必ず確認しましょう。
特に注目すべき内訳項目は次の通りです。
- 調査費用:初回調査が有料のケースもあり(例:5,500円)無料のところが多いです
- 施工費用:薬剤費+人件費+機材使用料などが含まれる
- 保証費用:保証書付きプランで追加されることがある(期間を確認)
- アフター点検費:年1回の点検サービスが含まれているか
万が一、「一式〇万円」とだけ書かれているような見積もりは要注意。後からオプション費用が加算されるトラブルもあるため、できるだけ詳細な説明を求めましょう。
「オプション費用」に注意(点検・薬剤追加など)
見積もりには入っていないけれど、当日になって追加費用が発生するケースも少なくありません。
ありがちな追加費用例
- 被害が想定より広範囲だった → 薬剤の追加料金
- 点検口がなく、作業が困難 → 施工難易度アップによる費用増
- 「念のため補強しましょう」と構造修理を提案される
このような「追加が前提」のような業者も存在するため、見積もり段階で「追加費用の可能性はあるか?」を必ず質問しましょう。
見積もり無料の業者を選ぶのが鉄則
安心して相談するためには、無料で現地調査と見積もりをしてくれる業者を選ぶのが基本です。
見積もり無料の業者は、以下のような対応をしてくれます。
- 出張費・点検費用が0円
- しつこい営業が少なく、「断っても大丈夫」と明記されている
- 書面での見積書を提出してくれるため、比較しやすい
中には「格安」と見せかけて、初回点検で出張費を取る業者もあるので要注意です。
「見積もりを取る=契約」ではありません。
複数社を比較しながら、内容と価格に納得してから依頼することが、費用面の後悔を防ぐ最大のポイントです。
信頼できる業者の費用感は?比較しやすいおすすめページ
「費用の目安はわかったけれど、結局どの業者が良いのか分からない…」
そんな読者のために、料金・保証・対応エリアなどを比較できるおすすめページをご紹介します。
自分に合った条件の業者がすぐに見つかるリンク導線として活用いただけます。
迷ったらここから!シロアリ駆除おすすめ5社の比較表
業者名 | 主な対応エリア | 保証期間 | 特徴 |
---|---|---|---|
シロアリ110番 | 全国(47都道府県) | 最長5年 | 加盟店238社・最短即日対応・明朗価格 |
雨宮 | 中部(愛知・岐阜・三重・静岡・長野など) | 最長10年 | 創業50年超の老舗・地域密着・高評価多数 |
住空間本舗 | 栃木・群馬・長野・埼玉 | 5年保証 | 点検・見積もり無料・信頼性の高い地元業者 |
サンキョークリーンサービス | 関東(東京・千葉・神奈川・埼玉など) | 最長5年 | 自社施工・保証あり・対応の丁寧さに定評 |
害獣害虫駆除王 | 関西(大阪・京都・兵庫など) | 最長5年 | シロアリだけでなく、ネズミ・ハチにも対応可 |
対応エリアは必ず確認しておきましょう。
さらに詳しく知りたい方へ|個別ページで詳細チェック
各業者についてさらに詳しく知りたい方のために、以下の個別紹介ページもご用意しています。
- ▶️ [シロアリ110番の口コミ・料金・特徴まとめ]
- ▶️ [雨宮の評判・保証・施工の流れを徹底解説]
- ▶️ [住空間本舗の料金相場と利用の流れ]
- ▶️ [サンキョークリーンサービスの特徴と注意点]
- ▶️ [害獣害虫駆除王のサービス内容・保証・価格情報]
施工事例や初回見積もりの流れ、実際にかかった費用例なども紹介していますので、判断材料として活用いただけます。
まとめ|費用だけで決めず、『安心・保証・実績』も重視しよう
シロアリ駆除は、決して安い出費ではないからこそ、費用だけに目を向けてしまいがちです。しかし、安さだけで業者を選んでしまうと、再発トラブルや保証なしのリスクを抱えることにもなりかねません。
費用はたしかに大切な要素ですが、それと同じくらい、、、いえ、それ以上に重視すべきなのは、施工の質・保証の有無・業者の信頼性です。
安さだけで選ぶと再発リスクあり
「とりあえず安いところに頼んだら、2年後にまた発生してしまった…」このような声は少なくありません。
費用が安い業者ほど、以下のような問題が起きやすくなります。
- 保証が付いていない(=再発しても自己負担)
- 点検やアフターフォローが不十分
- 材料や薬剤の品質が低い
- 実績が少なくノウハウに不安が残る
その場しのぎの安さより、長期的に見て「コスパが良い」と思える選択が理想です。
総額×安心のバランスで納得できる選択を
おすすめなのは、複数社から見積もりを取り、内容を比較することです。費用・保証・工法・対応スピードなどを見比べることで、納得感のある判断ができます。
もし迷った場合は、以下のような基準で選んでみてください。
- 保証期間が明記されているか(最低5年推奨)
- 料金の内訳が丁寧に説明されているか
- 利用者の口コミや施工事例が確認できるか
- 無料見積もり&強引な営業がないか
あなたの家の大切な構造を守るためにも、安心できるパートナー選びをしてください。
そして、この記事でご紹介した事例や比較ページを活用しながら、信頼できる業者選びの一歩を踏み出してみてくださいね。